第2話・怯むな二人!ジェットストリームアタックは止まらない!



「やっぱり、これって僕達が学校で授業してた機体プログラムと同じだね」

ラックはスレイドにそうつぶやいた。

「もしかしたら、工場の関係者が学校に潜り込んでいたのかもな」

「な、なんでそんなこと…」

「俺が知るかっ!だが、もう後には引けねぇぞ」

確かにスレイドの言うとおりだ…

工場に一般人が入り込んで機体の奪取なんて

普通連邦軍とか、軍とかそういう所なら銃殺刑ものだから。

ましてや、こんな得体の知れない機体なんて…。

でも、もう覚悟しなくてはならないのであった。

なぜなら、僕が遅れてこの機体に乗るとき

工場の一人がどこかに連絡してたのを見たのである。

つまりはここに、もうすぐ誰かが来るって事になる…

「…い…聞いてるか!ラック!」

僕が少し考え事をしているとスレイドからの怒声が聞こえてきた。

「ぼっとしていると、やられるぞ!」

と、少し前に出ているスレイドがモニター越しで問いかけてる。

「わ、わかってるよ!」

僕はスレイドほど器用じゃないけど、授業の時のように思い出し

動かしてみることにした。

すると、授業のときよりもスムーズに動くことができた。

「そ、そんな…どうして!?」

「ぶつくさ言うな!動けるならあの変なのやっつけるぞ!」

と、スレイドは走っていって突っ込んでいった。

僕は試しに接続ケーブルで自分のパソコンと機体を繋げてみた。

すると、驚くことにケーブルがつながり、パソコンのデータを機体に移すことができた。

僕は急いで敵の分析を始めた。

【ジオン軍初のMS…ザク1、通称旧ザク】
【武装はヒートホーク、ザクマシンガンのみ】

僕はその調べだしたデータをモニターでスレイドに伝えた。

スレイドは本能的なのか、それとも狙ったのかわからないけど

自分の機体でタックルを仕掛けよろけた所にプラズマカッターで攻撃した。

「俺達だって戦いたくない!だけど、自分達のコロニーを壊されてたまるか!」

そういわんばかりに、旧ザクを倒していっているスレイドだった。

僕も少し離れているところから、ライフルみたいな武器で旧ザクを撃破していった。

すると、スレイドからメッセージが来た。

「この調子なら、楽勝だな」

と、スレイドが言った瞬間に三方向からマシンガンが飛んできた!

「どわわわわわっ」

スレイドは一度こっちに戻ってきた。

「どうしたの、スレイド?」

「わからねぇ、だけど三方向からマシンガンが飛んできた」

倒した爆風で、目くらましになっていたのか…

ようやく攻撃してきたMSが姿を現した。

MSの形状は今まで倒した旧ザクと変わりはないが

全身真っ黒に塗装されていた。

しかも一機だけではない、角が生えてるのがおそらく隊長機。

その後ろに二機発見できた。

黒くて三機のMS…そう、僕はこのパイロット達を知っている。

「おい、ラック…なんだかさっきとはうまく行かないみたいだぜ?」

「うん…黒い三連星だよ、間違いないよ!」

「ほう、どうやら俺達の事を知っているようだな…」

と、隊長機のパイロットであるガイアがラック達に語りかけてきた。

「しかももう、起動してるとは…」

「関係ねぇ、こうなった以上は破壊するのみだ!」

マッシュ、オルテガもそれぞれ言い放つ。

「ねぇ、スレイド…ジオンのエースパイロットなんて、僕達が…」

「こらぁ!やる前から諦めるな、行くぞ!」

スレイドは萎縮していた僕に渇を入れたのであった。

こうなった以上僕も覚悟を決めた。

僕とスレイドは乗りたての機体ながらもなんとか

黒い三連星のスピードに追いつき攻撃していった。

しかし、僕達の攻撃はなかなか当たらなかったのである。

それどころか、地道ながらも少しずつ機体にバランスが崩れていた。

そして、しばらくした時…マッシュ機とオルテガ機がガイア隊長機の後ろに付いた。

「ガイア、あの機体はなかなか装甲が厚いみたいだな」

「俺達の必殺技を決めようぜ」

なにやら、勝負をかけてくるみたい。

僕は急いで、何をしてくるかデータを見て分析した。

【黒い三連星…得意技、三位一体によるジェットストリームアタック】

これだ、コレに間違いない。

データだけだから、どんな技かわからないけど注意しなきゃ。

スレイドにデータを送ろうとした瞬間、三機はスレイドに突っ込んできた。

「く、来るならこい!」

スレイドは逃げずにプラズマカッターで構えた。

「ス、スレイド無茶だ!」

僕の必死の問いかけはスレイドに届かなかった。

まずガイア機が突っ込んできた。

スレイドは、プラズマカッターを前に突き出して突進しようとしたが

ガイア機はマシンガンで牽制をし怯ませたところに

マッシュ機のバズーカが放たれた!

その攻撃は見事に命中。

「スレイド!」

しかし、その攻撃はまだ終わりではなかった。

最後にオルテガ機のヒートホークがまともに当たり

スレイドのロボットは地面に倒れてしまった。

三機は倒れている所のスレイドに向かって攻撃を仕掛けようとしたが

僕はあわてて攻撃を仕掛けた。

「こ、この!させるか!」

しかし、スプリットミサイルは命中こそはしないものの

立ち退くことはできた。

だが、今度は僕の機体に向かって攻撃を仕掛けようとした。

「よし、今度はあいつにも仕掛けるぞ!」

「おう!」

「おう!」

三機は再びジェットストリームアタックの陣形を取ってきた。

そして、僕に向かって、突っ込んできたのであった。

さっきのスレイドへの攻撃で一応攻撃パターンは見破ったつもりだった。

だけど、そんなものは戦場では何の役にも立たなかった。

そう、三機は攻撃手段を変えてきたのだった。

これぞ、三機の息のあった連係プレーというべきなのか。

今度は三機ともバズーカを放ってきたのであった。

見事かわせないスペースに打ち込まれ機体がぐらついた。

しかし、装甲が厚かったためかたいしたダメージは受けていなかった。

だけど、こちらから攻撃しない限り勝ち目はない。

こっちは、初めて乗ったロボットで向こうはすでに何度も乗って

数々の実践を繰りぬけてきたエースパイロット達…

僕達に勝ち目はあるかとまた考えてしまった。

そこに、倒れていたスレイドが立ち上がり問いかけてきた。

「おい!ぼっとしてるとまた変なのがくるぞ!」

そうだ、奴等の攻撃は止まらない…

こちらから攻撃しない限り…

「スレイド…」

「なんだ、ラック…」

「僕達は…必ず勝とうね」

僕は死を覚悟した。

だけど誰かの小説で呼んだことがある…

死を覚悟した時…人はその境界線を張り…

希望の未来を勝ち取る可能性がでる…ということを。




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