Wellcome To Wicths Tower
本当はこれを載せるべきかどうか、かなり迷いました。
私個人でいえば、ケシからアヘンが採れる、ということは知っていましたが、
「どうやって阿片になるの?」という素朴な疑問をずっと持っていたわけです。
実際知ったからといって、=「麻薬を作りたい」というわけではないのです。
(いや、作り方を知ったからといって簡単に作れるものでもありませんが…)
「知りたい」ただそれだけなんですね。
そんな私と似たような方も多いはず。
というわけで、阿片のサワリをご紹介します。
(ちなみに、ケシからアヘンが採れて、精製してモルヒネになり、そこからさらにヘロインとなります。)
生阿片の作り方
*同じsomniferum種でも多様な花色がありますが、阿片用のケシは、白色種が第一とされています。
1. 花が咲いて1〜2週間すると大きなサク果(いわゆる“ケシ坊主”と呼ばれている部分)が現れます。
2. この未熟な実をナイフで傷つけて採ります。大きなサク果に縦に傷を何本もつけます。
*ポイント:傷つけるのは皮だけです。実を傷つけるとそのケシからは二度と阿片汁はとれません。
普通、阿片の液汁は表皮から内側約2ミリぐらいの間にしかありません。
3. 傷つけた直後は白濁の乳液が滲み出します。→濃赤紫色となって滴る。
4. 半日程その状態で放置。その後ヘラ等でかきとる。
5. それを1週間から10日程自然乾燥させる。(室内でも60℃を越えない温度ならOK)
6. 色は褐色から濃茶褐色になる。
これがいわゆる「生阿片」です。
でもこの状態では不純物が約85〜90%も含まれています。
なので吸っても気持ちよくなるどころか、気分が悪くなってかなりの副作用があるのではないでしょうか?^^;
*不純物を取り除きましょう。
7. 生阿片に湯をそそぎ、上澄みをとる。
8. ぐつぐつと煮る。最初はカフェオレの色をしているらしい。
9. 阿片汁を目の細かい布で濾す。
10. かまどの灰を別の鍋に入れて、ぐつぐつ煮詰める。
11. 4時間後、阿片のできあがり。飴状になっています。
この時点で、最初の1/4量に減っています。
麻薬としてよく見かける白い粉。阿片の場合は麻酔性の臭気と、苛烈な苦味があります。
ポイントは、生阿片と水の比率を厳密にすることと、灰の使い方が成否を決めるらしい。
ここまでの主要な参考文献は、
『毒草の誘惑』 講談社 植松黎:著
です。花のイラストが美しいです。
気が向いた方は読んでみましょう。私がこれから紹介しようと思っている植物もたくさん入っています。
さて、上記は地元の阿片農家の方々が自家製で作るやり方。
実験好きな方は少々物足りないのでは?そんな方のために、もう少しちゃんと書いてみましょう。
モルヒネの作り方
*モルヒネは医療の現場で鎮痛剤として高い評価を受けて使用されています。
1. ケシ植物を95%のアルコールで浸漬し、抽出を行う。
2. 抽出液を減圧で蒸発し、残留物にエーテルを加える。
3. エーテル可溶物にはアルカロイドが含まれないので除く。
4. エーテル不溶の部分を希塩酸に溶解し、クロロホルムで抽出する。
5. クロロホルムの層には、テバイン、パパヴェリン、ナルコチンが溶けて出てくる。
6. これに対し、塩酸水溶液の方には、モルヒネとコデインが塩を形成して溶解している。
7. これを濃アンモニア水で注意してアルカリ性とする。
8. クロロホルムとエタノールを3:1の割合の混合溶液で抽出する。
9. アルカリ性水溶液の層は別にして、混合有機溶媒の層を減圧濃縮する。
10. この残留物を5%苛性ソーダ水溶液とクロロホルムで抽出する。
11. クロロホルム層を蒸発するとその残留物はコデインである。
12. 別のアルカリ水溶液をさらに塩酸で中和し、アンモニア水でふたたびアルカリ性とした後、
前述と同じ割合のクロロホルム、エタノール混合溶液で抽出する。
13. 有機溶媒層からモルヒネが得られる。
…ってことなんですね。
この文章を読んだだけでは、作るのはまず無理でしょうが『あ〜こうやって作られるのね』
と、雰囲気は味わっていただけたでしょうか?^^
このモルヒネについての参考文献は、
『麻薬の科学』 研成社 一戸良行:著
です。初版が昭和57年なので、読んでいて「古いな」と思う部分もありますが、私は好きです。
あとがき(?)
実は私は実験好き…。(え?そんなことは分かってるって?^^;)
例えば、タバコは吸わないけれどタバコという植物には興味有り。
タバコの煙りを「紫煙」といいますよね?
これは何か調合次第でピンクや緑や青の煙りが出るのでは??
と、大いに興味をそそられたわけです…。
友人に「タバコをちょうだい」とお願いしました。
「え?吸うの?」
「いや…分解して実験に使いたい。」
「ダメ!吸うんだったらあげるけど、そんなことのためにはあげません!!」
と言われてしまいました。((悲)自分で買いなさいって?)
…いえ、これだけの話なんですけどね、突然思い出したので書いてみました。
このHPでは、たまにこういった怪しげなことも、その時の気分で紹介していくと思います。
(たいていの場合は『四阿屋』に入れているでしょう。)
では、次回の『本日の花』までごきげんよう。
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