海のポエジー Lost in Time & My Poems

ご感想をお寄せください。

詩を始めたのは、最近である。
だから、ここに紹介するポエトリーも、あまり期待していただかないほうがいい。
とは言っても、あえて掲載するのだから、一応言い訳の一つもすべきであろう。
そもそもの始まりは、瀬戸内海への長期航海のときであった。
旅先でたまたま詠んだ短歌が、知人にほめられたと人づてに聞いた。
倒置法に余韻ありとの評であったらしいが、素人の私にはもちろん、よく理解できなかった。
だがその人は、自身、歌集を上梓するほどの歌人である。
私の心の中に一瞬放たれた火花は、消えなくなってしまった。
ほどなく、小笠原への長期航海に出るにあたり、航海日誌で1日1句詠んでみようかと考えた。
無謀な挑戦かとは思ったが、暑くて狭い船の中で、悪戦苦闘しているうち、時間を忘れるほどの楽しい経験となった。
航海から帰ると、頭に乗って、今度は本サイトに、詩の世界を持ち込めないかと考えた。
以来、「マリンアルバム 海と船と愉快な仲間たち」のチャプターのタイトルとして、月に1句作るようになったことは、ご承知のとおりである。
さらにそんなある日、沖縄クルージング中の僚艇「HARRY」から、メールで写真が送られてきた。
その1枚に、よせばいいのに漢詩を添えて、返事代わりに送り返した。
それがいたく喜ばれたのが、いけなかった。
つい調子に乗って、その後も写真が送られるたび、五言絶句、七言絶句、短歌、俳句と作り続けた。
他人の写真の中に旅情を探すうち、それが自分の詩情に転化することを知った。
まるで自分も一緒に旅している気分になって、詩作は、彼の帰港まで続いた。

たまに気に入った作品が生まれることもあるが、ほとんどは、駄作、凡作である。
こうして作品を並べてみると、自分の感性と語彙の貧しさを知らされる。
だが、同時に、詩によって、何やら豊かになっているような自分がいることにも気づく。
思うに、詩の根源的な力は、言葉を詩にしようとする行為自体にあるのではないだろうか。
実体験や実風景が詩作に大切なことはもちろんだが、それが他人のものであっても、書けることに気づいたことも新鮮であった。
詩とは元来、小説と同じように、心の中を見つめることによっても創作できるものなのであろう。
もちろん作品の良し悪し(=芸術性)は重要だが、それににとらわれていては、詩の本質には近づけないのではないかと思う。
たとえそれが、桑原武夫の言う「第二芸術」であっても、芸術は芸術である。
高浜虚子が、詩は詩を作ることにこそ意味があると開き直ったのもよしなしとは言えまい。
まったく手前味噌ではあるが、このつたない作品群を、あえて発表するとすれば、それ以外の理由はないだろう。
とりあえず、詩作が持つ力の片鱗でも記録されていれば、それはそれで無意味ではないと信ずる。

 

投稿
Harry
私の
漢詩日本海

航海中

返答歌




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瀬戸内海クルージング
 
 はじめての歌
降りしきる
雨のハーバー
海人の
覚悟のほどを
ためすがごとく
2015.9.17
志摩ヨットハーバーにて
 


小笠原クルージング

 1日1句航海日誌
人生と
つゆ空の海
ままならず
2017.6.20
横浜市民ヨットハーバーにて
 
  さみだれに
振り込められて
PCに訊く
2017.6.21
横浜市民ヨットハーバーにて
 
  大風の
受難でもはや
旅気分
2017.6.22
横浜市民ヨットハーバーにて
 
  また逢えた
波浮の港の
額アジサイ
2017.6.23
伊豆大島波浮港にて
 
  三宅島
嵐の前の
カツオ漁
2017.6.24
三宅島沖にて
 
  島の宿 
人の情けと 
青葉潮
2017.6.25
三宅島民宿にて
 
  夕暮れの
広い港に 
わがヨット
2017.6.26
三宅島阿古港にて
 
  人も来ぬ 
サタドー岬に 
亀が棲む
2017.6.27
三宅島にて
 
  長雨を 
集めてウェスを 
洗う日々
2017.6.28
三宅島にて
 
  かたつむり 
ビックリ 島の 
舗装道
2017.6.29
三宅島にて
 
  見送りの 
三本岳の 
ウミスズメ
2017.6.30
三宅島沖にて
 
  亀泳ぐ 
港で我も 
連泊す
2017.7.1
八丈島神湊港にて
 
  八丈を 
渡る夜空に 
天の川
2017.7.2
八丈島沖にて
 
  青ヶ島 
過ぎ行く先に 
強い潮
2017.7.3
青ヶ島沖にて
 
  絶海の 
地球の裏を 
統べる月
2017.7.4
太平洋上にて
 
  目前の 
島に抱かれて 
ヒーブツー
2017.7.5
小笠原父島沖にて
 
  なつかしき 
初対面の 
海の友
2017.7.6
小笠原父島二見港にて
 
  八丈の 
地酒で祝う 
ホリデイ父島
2017.7.7
小笠原父島二見港にて
 
  スコールに 
迫られ作る 
オーニング
2017.7.8
小笠原父島二見港にて
 
  去る船を
サメが見送る
小笠原
2017.7.9
小笠原父島二見港にて
 
  スコールの 
朝の虹立つ 
港かな
2017.7.10
小笠原父島二見港にて
 
  月下美人 
うなじも白く 
夜に咲く
2017.7.11
小笠原父島二見港にて
 
  間を保ち 
迷惑顔の 
イルカたち
2017.7.12
小笠原父島南島付近湾にて
 
  雨の日も 
南の島は 
薄明り
2017.7.13
小笠原父島二見港にて
 
  低気圧 
去り 夏休み 
戻る島
2017.7.14
小笠原父島二見港にて
 
  わが船の 
デッキはさながら 
難民船
2017.7.15
小笠原父島二見港にて
 
  パッションの 
南国の味 
別れの日
2017.7.16
小笠原父島二見港にて
 
  遅くまで 
夜空に響く 
島太鼓
2017.7.17
小笠原母島沖港にて
 
  人住まぬ 
島の港の 
サンゴ礁
2017.7.18
小笠原母島東港にて
 
  予約消え 
ゆっくり過ぎる 
島時間
2017.7.19
小笠原父島二見港にて
 
  ひよどりが 
なつく漁師の 
夫婦船
2017.7.20
小笠原父島二見港にて
 
  朝焼けに 
今日また伸びる 
滞在日
2017.7.21
小笠原父島二見港にて
 
  具が多彩
嬉しいオニギリ 
海苔たっぷり
2017.7.22
小笠原父島二見港にて
 
  ありがたや 
猫も一緒の 
夏の宿
2017.7.23
小笠原父島「なぎや」にて
 
  破天荒 
親分肌の 
島漁師
2017.7.24
小笠原父島「桜丸」に同乗して
 
  台風が 
迫る港に 
われ一人
2017.7.25
小笠原父島二見港にて
 
  ふるまいの 
島の祭りの 
亀煮込み
2017.7.26
小笠原父島小笠原貞頼神社にて
 
  台風に 
つかまったのも 
自己責任
2017.7.27
小笠原父島二見港にて
 
  大風を
相手にいかに
なすべきや
2017.7.28
小笠原父島二見港にて
 
  わが艇の
嵐に耐える
優雅なり
2017.7.29
小笠原父島二見港にて
 
  彼の人は 
海の狩人 
海に帰す
2017.7.30
小笠原父島「なぎや」にて
 
  運の良さ 
中ぐらいかな 
おらが海
2017.7.24
小笠原父島「マイスィート」に同乗して
 
  嵐去り 
動きだす島 
ちょいお待ち
2017.8.1
小笠原父島二見港にて
 
  それぞれの 
人生のある 
港町
2017.8.2
立尾氏「エオリア」父島帰還
 
  また船に 
皆で戻った 
夏の夜
2017.8.3
小笠原父島二見港にて
 
  船上で 
静かに語る 
冒険家
2017.8.4
小笠原父島二見港にて
 
  ネット駆る 
海のマドンナ 
とわにあれ
2017.8.5
オケラネット山田さん表敬訪問
 
  月が出て 
照らす嬉しい 
帰り道
2017.8.6
小笠原父島那須さんお宅ご招待
 
  寄り合って 
ヨット暮らしは 
がまん会
2017.8.7
小笠原父島二見港にて
 
  身をまかす 
ヨットでつながる 
ひとの輪に
2017.8.8
小笠原ヨットクラブパーティーにて
 
  ぜんざいを 
持ってはにかむ 
冒険家
2017.8.9
小笠原父島二見港にて
 
  野良犬も 
いてかまわない 
ヨット界
2017.8.10
小笠原父島二見港にて
 
  これほどの 
島の心を 
いかにせん
2017.8.11
小笠原父島二見港出港
 
  みずなぎどり 
君らもペアで 
ツーハンド
2017.8.12
太平洋上にて
 
  海神よ 
心変わりか 
俺無実
2017.8.13
太平洋上にて
 
  八丈は 
あの雲の下 
帰り来ぬ
2017.8.14
太平洋上にて
 
  猫番の 
夜の港の 
一人酒
2017.8.15
八丈島神湊港にて
 
  菜園に 
人生定む 
島ぐらし
2017.8.16
八丈島菊池さん農園にて
 
  夏の島 
季節はめぐり 
風動く
2017.8.17
八丈島神湊港にて
 
  イルカ君 
やっと会えたね 
ありがとう
2017.8.18
三宅島沖にて
 
  することは 
もう帰るだけ 
旅の果て
2017.8.19
三宅島阿古港にて
 
  知り合いの 
島の宿屋の 
古き友
2017.8.20
三宅島阿古港にて
 
  献杯に 
感謝をこめて 
旅の報告
2017.8.21
東京湾アシカ島付近にて
 
  旅を終え 
もやう港に 
つなぐ明日
2017.8.22
横浜市民ヨットハーバーにて
 


HURRYの沖縄航海に寄せて
 
 写真撮影 相川東峰
孤舟泊遠港
旅心送遠朋
早春風未冷
我向南海島
2019.4.3
大隅半島・大泊港
 
  労苦安堵後友情
乾杯美酒在卓上
遠路航海醍醐味
汝何欲乎是以上

2019.4.9
種子島・西之表港
 
  この島は
何もなき島
われ一人
トカラの人情
悪石島
2019.4.19
トカラ列島・悪石島
 
  我独在波濤
陽光既傾西
向船流刑島
我亦一悪党
2019.4.22
奄美大島沖
 
  我と来て
過ぎゆく島の
春惜しむ
2019.4.24
奄美大島・名瀬港
 
  吾島島巡航旅人
来光海又落日海
漂雲驟雨癒倦心
朝朝暮暮独僅進
2019.4.28
奄美大島・古仁屋港沖
 
  波路越え
迎え受けたる
島人に
明日また別れ
告ぐる旅空
2019.5.4
沖縄本島・名護港
 
  忘れまじ
夢のオキナワ
迎え梅雨
2019.5.13
沖縄本島・宜野湾マリーナ
 
  此国嘗独立
島交易黄金
客持参泡盛
伝極意平和

2019.5.20
沖縄伊是名島・仲田港
 
  海荒模様而上島
徒然夕暮無人影
孤客在浴場共同
旅道連不急帰路
2019.5.26
トカラ列島・中之島
 
  旅先の
出会い懐かし
酌み交わす
君のふるさと
越えて行く海
2019.5.31
薩摩半島・指宿港
 
  鯵漁の
束の間息抜き
船溜まり
2019.6.11
薩摩半島・枕崎港
 
  炭鉱島異様
晒無人島潮
伝歴史光影
惟願恩讐超
2019.6.20
長崎県・軍艦島
 
  内海通交潮風人
知夫々之機独神
朝出会亦夕別離
放浪悠然任我身
2019.7.4
広島県・くらはし海の駅
 
  懐かしき
銀幕の街
尾道で
眺めた海と
人生の涯
2019.7.14
広島県・尾道(千光寺山ロープウェイ)
 
  夏魚
伊勢の漁師の
贈り物
2019.7.26
和歌山県・九木港
 

 




 タイトル
2017年
9月〜11月
果てしなき
空の向こうの
秋惜しむ
2017.11.4
訪問した江ノ島ヨットハーバーにて
 
  12月 冬凪に
煌めき映える
舫い綱
2017.11.4
船の正月飾りに行きました
 
  2018年
1月
寒空に
陽だまりを見た
船の上
2018.1.6
初詣クルージング途上の横須賀沖にて
 
  2月 船底に 
海苔のあと見る
出入り船
2018.2.12
エンジン修理中のハーバーポンツーンにて
 
  3月 船案じ 
春の嵐の
夜が明けて
2018.3.29
強風の翌日の自宅。愛宕山の桜は無事のようです
 
  4月 海ぬるみ 
春カモメ舞う 
浦賀湾
2018.4.6
自宅から浦賀湾を望む
 
  5月 湾岸に 
人声の満つる 
五月晴れ
2018.5.5
夢の島マリーナ、サマー・フェスティバル会場にて
 
  6月 あいの風 
マストに見上げ 
港出る
2018.6.24
ヨット教室の日、「アルハンブラ」に同乗して
 
  7月 朝焼けの 
船の支度の 
手を休め
2018.7.26
台風が迫る不気味な静けさの中で
 
  8月 骨折で
港から見る 
夏の空
2018.8.18
療養中の今年の花火見物、知人を自宅に招待
 
  9月 前線の 
晴れ間笑顔の 
秋の風
2018.9.16
ひさびさのクルージング。保田港にて
 
  10月 晩秋の 
嵐のはざまに 
帆の熱き
2018.10.7
台風一過、セールを点検して出港。「アルハンブラ」にて
 
  11月 小春日の 
マストの下で 
レース観戦
2018.11.3
市民ハーバーオープンヨットレースで、警戒艇を務めました
 
  12月 舟たちの 
眠れる港 
冬の朝
2018.12.23
船大掃除の日、横浜市民ヨットハーバーにて
 
  2019年
1月
わだつみの 
風やわらかに 
初詣
2019.1.13
東可能神社へ初詣。サニーサイド浦賀にて
 
  2月 戸惑いの 
船出の予感 
浅き春
2019.2.16
長期航海の準備は進みますが、後顧に憂い発生
 
  3月 水温む 
海辺の午後の 
汽笛聞く
2019.3.14
念願のウィンドベーンも設置
 
  4月 ポンツーン 
動かぬ船に 
遅き春
2019.4.17
エンジンに予期せぬ故障
 
  5月 日焼けして 
つどう輩の 
面だましい
2019.5.26
年に一度、横浜市民ヨットハーバー定期総会
 
  6月 腹決めて 
梅雨の晴れ間の 
船修理
2019.6.30
エンジン修理は長期戦に
 
  7月 洋上に 
白南風待ちて 
思案船
2019.7.25
船は動かず、シーズンは過ぎてゆきます
 
  8月 船いまだ 
動かず家で 
見る花火
2019.8.17
今年も花火は自宅で見ることになりました
 
  9月 台風に 
そなえ 頼みの 
もやい綱
2019.9.7
台風15号は東京湾直撃の恐れもあります
 
  10月 釣り糸を
見つめる海に

せまる宵闇
2019.10.1
台風の後片付けをする庭からの夕景
 
  11月 人恋し
港に浅き
冬来たる
2019.11.17
「シーメンズクラブ」から横浜港を見る
 
  12月 エンブレム
着飾り海の
クリスマス
2019.12.14
「横浜ベイホテル東急」で市民ハーバーXマスパーティー
 
  2020年
1月
潮騒の
神社の庭の
お正月
2020.1.3
東叶神社にて
 
  2月 修理待つ
桟橋の日々
風光る
2020.2.9
横浜市民ハーバー桟橋にて
 
  3月 人の世に
吹く海風の
長閑
(ノドカ)なり
2020.2.9
横浜市民ハーバークラブハウスにて、若人ふたりと
 
  4月 花冷えの
浮き桟橋に
流行り風邪
2020.4.22
横浜市民ハーバーポンツーンにて
 
  5月 南風(ハエ)吹きて
動かぬ船に
(セ)く想い
2020.5.10
横浜市民ハーバーポンツーンにて
 
  6月 自粛解け
戻る港に
風薫る
2020..6.7
横浜市民ハーバー各所にて
 
           
           
           





 

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